みなさん、こんにちは。大西常商店で若女将をしております大西里枝と申します。
本日、ちょうど取材の打ち合わせをしておりまして、「扇言葉」の話になりました。
以前コラムでお伝えさせていただいた通り、扇子は日本生まれの発明品。大航海時代にヨーロッパへ輸出されていきます。日本では紙を使った扇子が一般的でしたが、西洋では絹や象牙、孔雀の羽を使った 扇子が中心になってきます。
扇言葉は愛のコミュニケーション♡
さて、そんな中で「扇言葉」というコミュニケーションが生まれます。当時扇子を利用できたのは貴族や身分の高い人たちだけ。そういった身分の方は、異性同士が二人きりになるのはご法度。そこで、言葉を発さずに気持ちを伝える手段として扇をつかった扇言葉が生まれました。
右手で顔の前に持つと「私について来て」 左手で顔の前に持つと「 お近づきになりたい」といった積極的なものから、手を扇子でなぞると「あなたなんか大嫌い」といったようにちょっと過激なものも。
ということで、扇はコミュニケーションツールとして使われてきたのでした。今も「人から人へ思いを伝えるもの」として贈り物利用が多いのも、ちょっと関係がありそうですよね。
大切な方への贈り物をご検討の際は、ぜひ扇子も選択肢のひとつとしていれていただけると嬉しいです。